うまく答えられない私の様子を察したらしく

「もしかして、家出か?」

質問の流れが変わってきた。

っていうか

家出って・・・十代じゃあるまいし

あー、でも同じようなもんなのかな・・

「似たようなものかもしれないです」

「ふーん。
ここ住んでもいいぞ?」

「へ・・・?」

「なんちゅー声出してんだよ。ははは」

思いがけない言葉に驚き
変な声が出てしまった私を大笑いしている。

「掃除得意みたいだし
家事全般してくれんなら
この家住んでいいよ」

「ほんとに?本気で?
冗談抜きで?」

「どんだけ疑り深いんだよ」

「いや、だって
こんな得体の知れない人間を
家に泊まらせてくれるだけでもチャレンジャーなのに
住んでもいいとか・・・」

「ははははは、自分で言うなよ」

また笑われたし・・・