「あの人、めっちゃイケメンじゃない?
店員さんかな?」

「スーツで店員とかないでしょ」

目の前に座っている女性達がカウンターの方を見ながらそんな会話をしている。

私の席からカウンターを見るには
背後側という事もあり
振り向かないと見えないけれど

想像はつく。


っていうか・・・

まだ7時にもなってないのに

こんな早く仕事行った事ないじゃん。


絶対、わざとだ。


「真山さん、これ美味しいよ」

待木さんが私のお皿に取り分けてくれている。


「ありがとうございます」

「俺、お酒注文してくるけど、真山さん
レモンサワーでいい?」

「はい」


何て気が利く人なんだろう。

女性だったら絶対モテる。

なんて考えてる私に


「真山さんって待木さんと何かあるんですか?」

待木さんの右隣に座っている女性が
不機嫌な様子で私に聞いてくる。

この人、誰だっけ・・・・