「でも坂山さんも人間なんですね~」

突然の人間発言に、3人とも固まってしまったけど


「あ、違う違う。変な意味じゃなくて。
会社じゃ、とっつきにくいけど
彼女といると180度変わるんだなーって驚いちゃって」


「俺、とっつきにくいかー?」

「あぁ、祐二って興味ない人間に冷たいもんな」

「そりゃ、興味のない人間に優しくするほど俺は暇じゃない」

「ほら、そういうとこが人間らしくないんですよ
ちひろちゃん、よく坂山さん落とせましたね~」


別に落としたわけじゃないんだけど・・・


「祐二、真山ちひろちゃんの事大好きだもんな」

「まーな。じゃないと一緒いねぇだろ」

きたばかりの焼き鳥を食べながら

2人で普通に話してるけど・・・



えーっと・・・
これは、すごくうれしい事を言われてるのに

普通に話してるせいで頭に入ってこないというか


どういう反応をすればいいのだろう。


「あら、私も孝一の事大好きよ?」

「俺もひとみの事大好きだけど?」

「あれ?ちひろは?」


3人で一気に私の方に集中してるし・・・


「もちろん大好きですよ」


あぁぁぁぁぁ、何て恥ずかしい事を・・

みんなのように、しれっと言えるほど経験豊富じゃないんだよ・・・