「ちひろ、買い物行くぞー」


ソファーから立ち上がり背伸びをしながら
そのまま玄関へと向かおうとしている。


「え、でも・・・」


元カノ様が・・・


戸惑う私に気づいたのか


「真理、荷物まとめたら
鍵とか気にしなくて
そんまま持って帰っていいからなー」


そう玄関から叫んでいる。


無言の元カノ様を部屋に残し

祐二の車がある駐車場へと行くものの


「ちひろちゃんは、またご機嫌ななめかー?」


助手席に乗り込んだ私を

からかうように顔を覗き込んでいる。


「別に・・・」

「もう完全に終わってるから気にすんなよ」

そう言いながら頭にぽんっと触れると

車を走らせた。