「2人して間抜けなツラすんなよ」


そう言いながら笑っている姿を見ると
能天気という言葉がピッタリかもしれない。


「真理、今日全部持って帰れよ。
残ってる物全部捨てるからな」


「言われなくてもいる物まとめてるじゃん!」


「あ、そ。」


そう一言言うと
リビングのソファーに寝転んでいる。


この2人の空気の中、私はどうすればいいのだろう


ただ、扉の所に立ち尽くすしかない私に


「ちひろ、ビールあったっけ?」


ソファーに寝転んだまま顔だけをこちらに向け
そんな事を聞いている。


ほんとに、能天気だ・・・


冷蔵庫を見るけれど、タイミング悪く

ビールのストックがないという・・・

昨夜、2本まだあったと思ったんだけど


「ないみたい・・・」


「あ、やっぱり?夜中帰ってきてから2本あったの飲んだんだよな」


そりゃ、飲んだらないだろうよ・・