そして思い返してみるのだ。

以前もこういう事があった気がする。

そうだ、あの時は

たしか、奇抜な友人・・・横山孝一さんに初めて会った時、こういう登場の仕方だった。

祐二がイライラした様子で応答してたっけ。

という事は・・・・

今夜、約束もしているようだし

祐二が家にいると思って来た可能性が高い。


何だか、私ってば

今日めちゃくちゃ冴えてるじゃん。

名探偵になれそうな勢いだ。


ピンポーン


通話ボタンを押し

「はい、どちらさまですか?」


そうと分かったら
ここは応対しなきゃいけないでしょ。


ふむ・・・無言のまま画面は真っ暗だ。


祐二がいると思ってるなら
このまま平行線のような気もするし・・・

どうするのが正解なのだろう。