「何だ、もう腹一杯になったんか?」

あっけらかんとそんな事言うけど・・・


「私、多分祐二の3倍くらい食べてると思う」

「俺はちひろの5倍は飲んでると思う」

「何の張り合いよ・・・(笑)」

「いや、流れ的にここは言うべきだろ」


ほんっと・・・今日の祐二は
いろんな意味で完璧かもしれない。


「あれー、妹ちゃんだ!ほら、ヒロ
妹ちゃんがいる!」


嫌な予感・・・というか嫌な気配がする。


左前の席に目を向けると

「妹ちゃーん」


と、にこやかに手を振っている。

そう、お兄ちゃんの彼女の玲香さんだ。


「ちひろじゃん!」


当然ながらその真向かいには

お兄ちゃんの姿がある。