無事に待木さんに会え


「真山さんは、海鮮とお肉どっちがいい?」

「私そんな食べないから、待木さんに任せます」

「あんまりごちゃごちゃしてるとこ嫌だよね
えっと、じゃあこことかいいかなぁ・・」


どこに行くか
一生懸命携帯を見ながら探してくれている。


「ここの近くに、個室居酒屋あるみたいだから
そこに行こっか」

「はい」


コンビニから少し裏通りに入った所に

居酒屋らしきビルが見えてきた。

中に入ると、個室個室で仕切られているようで

話し声は聞こえるけれど

姿は見えないという作りだ。


店員さんに奥へと案内され

席につくと

「タッチパネル式のとこ多いですよね。
飲み物と何か食べたい物選んで下さい」


「あ、はい。ありがとうございます」


あんまりお腹はすいてないんだけどなぁ・・

なんて、タブレットを見ていると


「とりあえず、真理の事は
お前に任せていい?」

「俺に任せられても困るんだけど・・」


隣の個室から聞こえるこの声は・・・


「今さら俺も構ってられねぇし。
そもそも面倒くさい」

「そりゃ、分かるけどさー」


祐二と、あの奇抜な外見の男性の声だ。