部屋に戻って携帯をいじっているものの

なぜか私の耳は扉の向こうに向いてるようで


「つーか、ふざけた事ばっか言ってるけど
何か用があって来たんじゃねぇのか?」


「あー・・まぁ・・・」


「何だよ?」


「いや、今度でいいや。
つーか、祐二まだあの居酒屋してんのか?」


「あぁ、趣味のようなもんだからな。
ってか、不動産や行って業務日報見て雑用して
居酒屋の閉店作業しようと思ってたんだけど
お前が来たから仕事行けなくなったわ」


「嫌味すげぇなー。ははは」


「んで?何だよ?」


「あー・・・また今度でいいや」


「真理か?真理の事だろ?
どうせ居酒屋の閉店作業したいし
一緒に行くか」


「あ、あぁ・・・そうしようかな」


そんな会話が聞こえたあとに


「ちひろ、仕事行ってくっからなー」


そう叫んでいる祐二の声に


「はーい、いってらー」


と叫んだものの・・・


多分、私がいたから話せなかったんだろうなぁ

なんて、へこんでいる自分がいるわけで・・・


真理・・・真理って・・・


あの元カノ様の名前だったような気がする。


横山さん、おもしろい人だなぁなんて思ってたけど

私の不安要素を持ってきていただいたみたいで


・・・・どうもありがとう。って感じだ。