「ん?電話鳴ってない?」

祐二の携帯が鳴り響き
慌てたように電話に出る。


「はい、どうだった?」

珍しく真剣な様子だ。


「あー、あの一軒家がいいって?
それなら良かったわ。あぁ、うん
じゃあ、俺が月曜に担当するから
そう言っといてくんない?
そうそう、了解。ほーい」


一軒家・・・?


もしかして
この前の不動産情報の束の事だろうか。


不思議そうに祐二の方を見ると


「知り合いだから、俺が直々に探してやったら
気に入ってくれたってさ。」


何の事だかさっぱり分からない。


「話が飛びすぎて意味が・・」

「あ?だから、家だよ、家」

「家を祐二が探してあげたの?」

「そりゃ、仕事だからな」

仕事?

「居酒屋でしょ?」

「は?居酒屋は趣味な」

趣味で居酒屋?

私が頭悪すぎて追い付かないだけなのか?