「いらっしゃいませー!!」

元気の良い声が一斉に響き渡る店内。
まだ開店したてで
お客さんもいないけど・・・

「テーブル席とカウンター席
どちらがいいですか?」

「あ、カウンターでお願いします」

さすがに、一人でテーブル席とか
目立つし。

カウンター席に案内され
とりあえず、飲んだものの

酔えない。

何でだ・・兄にとって
私は邪魔だったのか・・とか
本当は、妹との二人暮らしなんて嫌だったのかな?なんて
考えたくないから飲んでるのに
考えてしまって全然酔っぱらえない。

「すいませーん、同じの下さい」

「すいませーん」

「すいませーん・・・」

一杯、二杯、三杯、四杯・・・・

あぁ、ようやく少しだけ
考えなくなってきたかもしれない。