後輩がいた。部活が同じ子だった。バスケ部の子だった。 私がマネージャーで、彼は選手。私が洗濯物や、ドリンクを作っていたり夜遅くまで選手達の記録の整理をしている時は練習の傍ら一緒に遅くまで残ってくれていた。 「俺、送りますよ。先輩のこと! 家はこっちの方であってます?」 彼が優しいのは誰に対してもだった。私にだけじゃなかった。それなのに、いつも笑いながら駆け寄ってくるものだから。