その老人は、痩せていて髪の毛は 白髪…しかもボサボサで櫛などは 何年も使ったことがないという位 乱れていて、昔映画で観たホラー映画に 出て来た気が狂った博士に似ていた。 あまりの緊張と恐怖から私の脳が 勝手に走り出していた。 しかし、眼鏡の奥の老人の目は 凛として、しかもどこか優しさを 感じる目だった。