以前と変わらず元気なハンナさんが持ってきた料理を、4人で食べる。



「おいしい‼︎これ、なんだか前にヒナが作ってくれたものに似てる…」

「これは生姜焼きだ」

「生姜焼き…。このソースが、おいしい」

「ちなみに、これを広めたのは俺の母上」

「へっ⁉︎そうなのですか⁉︎」



まぁ、そういうこと。



母が作ってくれた料理の味によく似たここの食事が、俺はたまらなく気に入ってたのだ。



「ヒナも作れるはずだが」

「そうなの⁉︎」

「ヒナの料理は母親直伝。ヒナの母親は皇后直伝のレシピを持ってるのだぞ」

「なら、前に作ってくれたのも皇后様の味なのですね‼︎」



こんなに物を食べるアリスを初めて見た。



あの毒の事件から、確実に痩せたアリス。



それは俺も感じていた。



ヒナが料理を作ったと聞いたので、ヒナに任せていれば大丈夫だと思うが。



「お腹いっぱい‼︎」

「それはなにより」

「次は本屋さんに行きましょう‼︎」



別行動だな。