詩音side


あれから、陽くんはいつの間にか姿を消して、



ちょうどチャイムが鳴った。



「うわぁぁぁ!!!!もう駄目ぇ!!」



チャイムが鳴って教室に着いたら今度は…。



「美村ー!お前、また寝坊か!ぼけっとしてないでさっさと席着け!」


「ハッハッハははは!」



あーあ。皆、笑いの渦だよぉ…。



そんなに笑われると私の心が持たないよぉ…。



「あーははははは!!!今度から美村のこと、
ねぼすけって呼ぼーぜ!」



そういったのはクラスメートで学校で人気のイケメングループ、花田奏くんだ。



ほんとにやめてよね…。そ、れ、に!!!



な、なんてことなのよ!ね、ねぼすけーはないだろー!




「あっははは!それいいなー!」



もう…ゆーるーさーなーいーわーよー!!!!



そうして放課後。


私は親友の高田希(のぞみ)通称のんちゃんといた。



「いやーまさか詩音がまた寝坊してくるなんて思ってなかったよ笑笑」



「もー、のんちゃんまでからかわないでー!」



ほんとに大変だったんだから!




「それにしても…相変わらず桃井とはどうなの?」



「今日はたまたま話せた!うーん…どうしてだろ。陽くんね?私のこと見るとどっか行っちゃうんだよ?おっかしいよね…」



もう…陽くんのこと、こんなにも大好きなのに。



陽くん…どうしちゃったの?