「俺にだって手伝わせろ。お前のパートナーは俺だろーが」

「そうだね。あ、じゃあ!今やってみない?」

「いいけど」

「決まりね!」

あたしは部屋から本番用の靴を持ってきた。

響の部屋に戻ると、音楽が流れていた。

「これって……」

さっき聞いたやつだ。

「知ってるのか?俺が作曲した音楽だけど」

そうなの!?

「さっき響が弾いてなかった?」

「お前、聞いてたのか」

「うん」

響は恥ずかしそう上を見上げた。

「弾いてやろうか?」

「いいの!?」

「うん」

響はバイオリンを取り出し、構えた。