少しだけ苦しい胸の内を漏らした私を、繋いだ手の甲を親指で撫でながら蓮司が優しく目を細めた。


「うん、そうやって思ってること言ってほしい。

俺たちもう夫婦何だからさ」

蓮司の言葉に心の中が暖かくなる。

「体調悪いときや疲れてるときは無理して家事はやらなくていい。

共働きなんだしあんまり美味くはないけど俺だって飯ぐらい作れるからな?

この先もずっと一緒に生きていくんだ。

だから格好つけてる俺ばかりじゃなく格好悪い俺も見せるから幻滅しないでくれよ?」

「えーっ?
格好悪い蓮司なんて想像つかないんだけど。
格好悪いところなんてあるの?っていうよりいつも格好つけてるの?

素で格好いいんでしょ?」

「格好つけまくりに決まってんだろ!
好きな女の前で格好つけないやつなんていないだろ」

そう言って少し赤くなった蓮司はやっぱり格好良くて…好きな人のどんな姿も私には全部格好良くうつるんだろう。