「やっっ!
だめ…声…聞こえちゃう…ふぅっ…あっ…やぁ、蓮司……」


柔らかな胸を両手で包み込み、塞いだ唇は小さな舌をすぐに捉えて口内をじっくり味わいながら明莉の舌を離さない。

「明莉…好きだよ。

愛してる…。浜谷のことは気にするな。

俺は明莉しか見てないし、明莉だけが大事だから」

「気に…して…ないからっ…大丈夫…

もぅ…やめてっ…やぁっ…」

身体をよじって俺の手から逃れようとするが、狭い浴槽の中でいくら暴れても明莉の行動は俺を煽るばかりで可愛くてしかだかない。

「大丈夫。
これ以上は我慢する。

片瀬さんに明莉の声を聞かせるわけにいかないし。

でもこれ、おさめるのちょっとキツいな。

ほんとは…思いきり明莉を抱きたい…」

もう一度深く唇を重ねる。

これからしばらく続く三人の生活を考えると、頭が痛くて仕方がない。

「はぁぁ、我慢…できるかな、俺…」

腕の中の明莉をきつく抱き締めながらため息をつく。

体にくすぶる熱はすぐには引きそうもなくて、俺は片瀬さんを泊めたことをえらく後悔した。