「仕事終わったら寄り道せずに真っ直ぐ帰らないと奥さんうるさいわけ?

用意してある夕飯食べないと文句言うんだ。随分と束縛されちゃってるんだ。変わったね蓮司」

鼻で笑いながら、明莉の悪口を言われカチンときた俺は、捕まれた手を勢いよく振り払い朝陽のことを睨みつけた。

「会ったこともないくせに明莉のこと悪く言うなよ!」

とすぐさま言い返して

「俺が早く帰って明莉と過ごしたいし、明莉の飯が食べたいんだ!

空腹より……明莉不足で気持ちわりぃ…」

そう付け加えてそっぽを向くと、片瀬さんはすぐ吹き出して、竹内は肩を震わせ笑いだし、朝陽は…口をポカンと開けて俺を見ていた。