腕の中の明莉はこれ以上ないってくらいに真っ赤で、俺は…

「今日から俺の家に連れて帰ります!

もう絶対に四六時中側において離さない。

明莉は俺だけの大切な人だから!」

もう開き直りのヤケクソだった。

本当に格好悪くて、必死な俺を見て兄貴たちは

「明莉を頼むよ。

今度は俺たちのかわりに明莉をっていつも笑顔でいさせてくれ。

あっ、でも蓮司、結婚してもお前だけの明莉じゃないからな?
勘違いするなよ?

結婚は許すが、明莉は俺たちみんなのものだから間違えるなよ?」

とニヤニヤされて

「俺だけのものですから!」

と抱き締める腕に力をこめていつもの不機嫌全壊なオーラを身にまとい、兄貴たちを睨み付けると全員がお腹を抱えて爆笑した。

「蓮司、お前最高っ!

いや、こんな可愛い弟ができて嬉しいゎ」

「…俺は、嬉しくないです…」

ポツリと呟いた言葉が耳に届き、もちろんすぐに三人にどつかれた。