「もしもしお母様?実は急遽学校のお友達のミナさんの家にお泊まりすることになったのですが、よろしいでしょうか?」



『え、お泊まり?!大丈夫なの、麗花?!何も持ってないじゃない!!』



「はい、必要なものはこちらで揃えますので大丈夫ですよ。」



『そう?でも心配だわ!』



「大丈夫ですわ、お母様。あ、それと明日も一緒にお勉強する予定なのでお泊まりしたいのですが…。」



許してくれるでしょうか…?



『二泊もするの?!麗花、どうしてもっと早くお母さんに伝えないの?!』



やはり怒られるお母様。



「すみません、本当に急遽決まったことでして…。」



『はぁー。まあいいわ。麗花が外泊をするなど初めてですし。』



や、やった…!!



「ありがとうございます、お母様!」



『そのかわり、帰ってきたらきっちりお勉強とピアノのお稽古よ!いいわね!!』



そう言ってぷちりと切られてしまう電話。