「でも、いつも校門の前に来てくださるので、それは違う車ではないでしょうか?」



それに、少し遅れると恭也さんもおっしゃっていましたし。



「そんなことないよ!ほら、一緒に裏門行こうよ!」



パシっと腕を掴まれて、宮瀬さんは走り出しました。



「え、あの、宮瀬さん!多分それは違うお車だと思うのですが!」



「…」



一言も喋らずに一向に止まろうとしない宮瀬さんに対して少し違和感を覚えつつも、とても強い力で腕を握られているので、振り払うことができないのです。



い、嫌な予感がしますわ!




そんな嫌な予感は見事的中して、連れてこられたのは体育館裏の倉庫。



「お、あきらー!その子が青龍の新しい姫ー?」



「うっわ、超美人じゃん!!」



「やべー、俺こんな可愛い子見たことねーわー」