私がそう聞いても、なにも言わないみなさん。
「…すみません、守ってくださるとせっかくおっしゃってくださってるのに、生意気なことを言って…
でも私、暴走族とかのこととかは全く分からなくて。
狙われる、と言っても正直実感がないんです。
なので、正直関わりたくないんです。」
「実感がないとか関係ないっすよ。
あんたはもう十分関わってるんで。」
え?
今までずっと黙っていた佐野さんがそうおっしゃって、
「お前のことは責任を持って必ず俺たちが守る。
必ずな。」
そんなふうに真剣な眼差しで真崎さんがおっしゃるので、
「…はい。お願いします。」
頷くしかないではないですか。