「それで提案なんだけどよ、騒動が収まるまでお前が仮の姫になる、っていうのはどうだ?」



仮の姫?



「どういうことでしょうか?」



「麗花ちゃんを俺らが全力で守る、ってこと。」



え?



「で、でも迷惑ではないでしょうか?



私喧嘩とか全くしたことありませんし、みなさんに負担をかけてしまうと思うのですが、」



「んなこと気にしてんじゃねーよ。ていうか姫っていう守る存在がいた方が、下っ端とかのやる気も上がるしな。」



「どうだ、麗花?」



立川さんにそう聞かれて、周りをみるとみなさんすごく真剣な眼差しでこちらを見てらっしゃる。



「…私が、『茉理』さんに似てるからですか?」



私がそう聞くと、空気がピシッと凍った。



「私が『茉理』さんに似ているから、守ってくださるのですか?」