「は?!20人?!マジかよ高宮?!」


何か驚いている様子の一樹さん。


「マジよ!私数えたんだから!ていうか麗花、前の学校でもこんなにモテてたの?」


前の学校?


「すみません、前の学校のことは全く覚えていなくて。ただ名前が雅が丘女子学園ってことしか知らないんです。」


「「雅が丘ー?!」」


突然叫んだお二人。



そんなに有名な学校なのでしょうか?



「そうだ、麗花が超お嬢様のエリートだってこと忘れたわ。完全に忘れてたわー。」


遠い目をするミナさん。


「ていうか雅が丘にいたんだったらなんでうちにきたんだ?確かに偏差値はいいけど、設備とかは雅が丘の方が断然いいだろ。」



「わからないんです。お父様とお母様は私が記憶喪失になって、なぜか私を新しい環境に置きたいと仰って、引っ越してここに来たのです。」


「ふーん。でもまあ麗花が一年の時に慶山に来たことで出会えたんだから、万々歳だよね!」


そう仰ってくださるミナさん。



でも本当は心のどこかで引っかかっているんです。