「…」
そして何も喋らず、窓の外を見つめる龍斗さん。
とても綺麗な横顔ですわ。
というか、
「龍斗さん、学生さんだったのですか?!」
「ん?ああ、お前と同じ高2だ。」
お、同い年には全く見えないですわ…。
「お前今失礼なこと考えただろ。」
「か、考えていませんわ!断じて!」
「っククッそんな必死になることないだろ、お前。」
わ、
笑いましたわ!
「あ?なに今度は嬉しそうな顔してんだよ。」
「いえ、龍斗さんが笑ってくださったので。
龍斗さんはそんな綺麗に笑われるんですね。」
「ッ!」
そう言ったら、バッと反対側を向いてしまった龍斗さん。
気に触ることを言ってしまったかしら?
そう思って少ししょぼんとしていると、車の鏡越しに四宮さんと目があいまして、
「クスッ」
嬉しそうに微笑んでいらっしゃいました。
「?」
何か面白いことでもしましたでしょうか、私?