『俺、校門の前の車に乗ってるから。30秒以内にこなけりゃ学生証は返さねーから。』
?!
窓から校門の方を見てみると、確かに昨日私が乗った、見覚えのある黒い高級車が。
「ってこれから授業あるので困ります!」
『んなもんサボればいいだろ。』
「いや、さすがにサボるのは…って切れてるわ!」
龍斗さん、なんて強引な!
「高宮、大丈夫か?」
「すみません、先生に体調が悪いので早退すると伝えてくださいませんか?」
「えっ?!麗花帰るの?!」
「はい、すみません本当に急用なので!!」
そうミナさんと一樹さんとに伝えて、荷物を持って走りだす。
もう、授業をサボるのなんて初めてですわ!
ああ、家に電話が来たらお母様になんと言いましょう…。