「でも、まあ…、知らない人と入るよりは…」

「一緒に入ってくれるの!?やったぁ!」




こうやって、たまに優しいことを言ってくるから、私はどんどん橘くんを好きになってしまう。




「橘くん」

「なんですか」

「今日も好きだよ」



冷たい目を向けられたって、無表情だったって、君に好きって言えることが、私にとっては大切なんだ。

嫌がられたって、好意向けることくらい私の自由だ。




「ふふっ、そろそろ反応くらい示せ〜!」




笑いながら、橘くんの肩を小突くと、橘くんはまた、不機嫌な顔になった。