でもね、今日の私は諦めない!
「でも、ここで断っちゃうと橘くんが罪悪感感じちゃうと思うよ?」
私が首を傾げて、意味ありげにニコッと笑う。
対して橘くんは怪訝そうな顔。
…その表情かっこよすぎるからどうにかしてください!!!
なんて言えないんだけど…。
「あの分厚くておも〜い問題集、しかも答えも、わざわざ持ってきたのになぁ〜」
こんな嫌味言うなんて私らしくない。
でも、橘くんとどうしても、少しでも、一緒にいたい。
ごめんね橘くん。
こんなわがままな先輩で。
橘くんは案の定「うっ……」と声に出して考え込んでしまったから、ますます申し訳ない。
その後すぐに
「はぁ……」
ため息をつかれたと思うと、
「帰りますよ」
そういって歩き出してしまった。