コツッと、靴を地面に落とした音が聞こえて、
トントンッと、履いた靴につま先を合わせる音が聞こえて、
コツコツと、橘くんが歩き出す。
震える手を押さえて、そっと顔を出す。
「橘くんっ!」
呼ぶとすぐさま振り返ってくれたのだけど
「…。」
でた!
橘くんの、無反応なのに顔にはでちゃう嫌がってますオーラ。
でも、、屈しないんだから!!
「一緒に帰っても、いい?」
ぎゅっと、自分の手と手を握り合わせて、橘くんの目を見つめる。
あからさまに顔には嫌だと貼り付けてあって。
帰ってくる言葉はもちろん。
「むりです」
はあ、予想通り。