「ほんとうに、ぼーっとしてたの。寝不足かなぁ」
なんて言ってあくびを一つ。
するとあずちゃんはようやく安心してくれたようで、
「ちゃんと寝ないとだめでしょー」
なんて言ってデコピンを私の額に一つ落とした。
「え〜!それは唯斗くんに言ってよ〜」
「ん?俺がなに?」
私が唯斗くんの話題を出したとき、丁度唯斗くんが私たちの席の元まで来ていて、
「梓、放課後空いてる?」
なんて堂々と聞いていたから、私までなんだか幸せを分けてもらった気分だ。
この、ラブラブカップルめ〜!
「うん、あいてるよ!」
「じゃあ、あけといて」
「わかった!」
目の前で交わされる会話にニヤニヤしていると、
「で、俺がどうしたの?」
まだ忘れてなかったらしく、会話を戻す唯斗くん。