――ザー…

しばらくして雪が溶け、南の国に恵みの雨が降り注ぎます。

「大臣…なんだか、ずっと誰かに見守られていた気がするんだ。」

「ルイス王子、それはきっと神でしょう。後で感謝の祈りをしましょうか。」

「…そうだね。」

ルイスは薄暗い空を見上げ、不器用に微笑みました。

「いつもは憂欝な雨なのに…今日は何だかほっとする。」


「ありがとう、神様。」