「"東の野獣"って知ってる?」
________胸が高鳴るのを覚えた。
「知らないわ」
「顔色ひとつ変えずに人を殺すんだって しかも、極道らしいよ世界No.1の あと、超イケメンらしいよ」
"冷酷な野獣"
なぜかは、知らないけれど
その人に会いたいと思った。
いつも通り 授業中を終え 琳と下校して 家に帰った。
「ただいま」
家の中から、返事はない。
私の家族は、母 父 弟がいる。
弟は私の一つ下で、物凄くイケメンさんだ。
最近、夜遊びを覚えたらしく あまり 家に帰ってこない でも、私と会うと「レイ」と優しく微笑んで 私の話し相手をしてくれる 大切な弟だ。
父は有名な会社の社長らしく、母は秘書らしい。
父との母は仕事が忙しくて、あまり家にいないけど、私のことをすごく愛していると思う。
母と父は 私の宝物だ。
_______部屋に入り荷物を置いて支度を始める。
今から、東の街に行く為に準備をしている。
東の野獣に 会う為に。
琳 曰く "野獣は 毎日 東の街にいる"と聞いた。
好奇心で行くことに決めた。
この好奇心で、私の運命を変えることは まだ知らない。
街が夕日に沈まる頃
私は、東に足を踏み入れた。
_____「っおい、あれって 西の女神じゃね?」
_____「あんな、美人がこの世にいんだな!」
_____「声掛けてみろよ!」
周りが、ざわめく。
私ってそんなに、有名なの?
街の人通りが多い所に出てきた。
ロータリーに座って、行き交う人たちを
見ていた。
琳 曰く 目が大きいくて 怖いらしい 今でも "人を殺しそうな目"だそうだ。
1人 また、1人
私の前で、人が行き交う。
違うあの人じゃない。
ふと、スマホに目をやると 時刻は10時を過ぎていた。
それでも焦ることなく、行き交う人達に目を向ける。
もう、周りは ネオンがで輝いている。
行き交う人達が、道を避けている。
その周りが静まるのが 分かった。
私は、不思議に思い 下に俯く。
______っカッ コツン
その足音だけが 私の耳に届いた。
どんどん その足音が 私に近づくのが分かった。
その足音は、私の前で止まり 私の隣に 躊躇いもなく、腰を下ろした。
大きな人だな。
私の隣の人の脇の下ぐらいの位置に
私の頭がある。
顔を上げるのが怖くて 私は俯いたまま。
「お前、東のモンじゃねぇな」
"彼"の声を聞いただけで、胸が
高鳴るのを覚えた。
低くて 美声な声。
その声が、私の脳内を支配している。
「西から来ました」
「ここが、どいう所か 知ってて来たんだな?」
「はい.......人を探してて」
「人?」
「"東の野獣"を探していて」
私は、彼を見上げて言った。
スーツを着てがたいのいい人だ。
"綺麗"一言で表すとしたら、そんな人。
「なぜだ」
なぜだろう、彼の声は とても 心地いい。
「話せば、長くなると思います。」
「いい、話せ」
「友達から、聞いたんです ....... 東に"野獣"がいると 、その言葉を聞いた瞬間 私は 会いたいと思いました.......これが来た理由です」
彼は相槌を打って聞いてくれた。
「お前の友達はどんな人だ」
「父が、極道をしているそうです」
彼の眉毛が、ピク と動くのが分かった。
「極道は、人を殺すのが仕事だぞ」
「それでも、いいんです 私は そいうの関係なく、彼女が好きだからは"親友"になったんです」
「いつか、傷つくぞ」
「それでも、私は離れません」