「えっ、さきちゃんじゃん!」」
「げ、やば」

 みんなの驚きの声を拾いながらも振り返れば、先生が立っていた。

「先生……」

 先生はなぜか、すぐ真下にいるわたしをじっと見下ろしている。

「森下」
「はい……っ」

 声を上擦らせて返事をすると、先生は肩を掴んでいた手にぐっと力を込めた。
 ライトを背にしているせいかもしれない。けれどその顔は怒って見えて――。

「お前、体調が悪いって昼間言ってたよな」
「へ?」