1月5日

 今日は男バレが練習試合だったので、午前中はそれをギャラリーから眺めていた。

 女バレの部活は昼からだけど、それに間に合うバスがないため、バス通の私はいつも午前中からいる。

 (先生、新しいウィンブレだ。何色でも似合っちゃうなぁ。)

 昨日、あんなことがあったので、私は少し元気がなかったが、先生のかっこよさで吹き飛んだ。

 (あ、今目あった気が…。)

 ずっとそんなことばっか考えていたので、あっという間に時間が過ぎ、もうすぐ女バレが部活を始める時間だった。

 私は急いで昼食を済ませ、みんなとネットなどを準備をした。

 
 部活を終え、片付けを済ませた後、また試合を見にギャラリーへ戻った。どうやら次が最後のセットらしい。

 (ん?)

 先生が私を見て、マネージャーさんと何かを話していた。すると、マネージャーさんに

 「下で見ない?」

 と言われた。私はお言葉に甘えて下のイスに座って見ることにした。

 イスに座ると、マネージャーさんが

 「先生が、1人で寂しそうだからって。」

 (先生が?そっか、ありがとう。なんだかんだ言っても、私のことを見てくれてたんだ…。)

 嬉しくて、ついにやけてしまった。

 帰る頃には昨日のことなんて、すっかり忘れていた。

 外は冷たい風が吹き付けていた。バス停までの道のりはとても寒く、窓を見ると真っ赤な顔の自分が映っていた。

 顔が赤いのは、冷たい風が顔をなぞるから?

 それとも…。