12月21日

 先生は昨日言った通りギャラリーで男バレのトレーニングを見ながら、女バレの練習試合を見ていた。

 (先生が見てるし、頑張らなきゃ。)

 少しスパイクは調子が悪く、思ったほど決まらなかったが、レシーブはそこそこ拾えた。

 ーお昼休みー

 先生が近寄ってきた。

 「トスが短い時、1回片足ジャンプしただろ。あれはダメだ。ちゃんと下に入って両足で跳ばなきゃ。練習試合なんだからミスしても大丈夫。」

 (ほんとわかりやすい。てか、先生から話かけてくれるなんて…。今日はいい日だなぁ。)

 「はい。」

 「でも2セット目のストレート1本はよかった。助走も完璧で。あれをクロスに打てたらもっとよかった。」

 (褒められた、嬉しい〜。先生の教え方はちゃんと次の課題を出してくれるから好き。)

 「スパイク良くなったな。俺の練習のおかげだぞ。感謝しろ。」

 「ありがとうございます。」

 照れつつも何度かペコペコしといた。

 「レシーブもほとんどあがってたし、男バレの練習のおかげだな、感謝しろ。」

 「はい、ありがとうございます。」
 
 先生の褒め言葉に笑みが抑えられず、少しにやけながらペコペコした。

 私は先生の俺様みたいなキャラが好き。ほんとはすごく心配性なのを知ってるから…。