そんなやりとりを終えて、先生は階段を降りながら、こう言った。
 
 「明日の練習試合見に行くから。まぁ、助言はしないけど。」

 「えー、してください。」

 (先生に見上げられるとか、めったにないから新鮮。なんか嬉しいなぁ。)

 私はそんな幸せを噛み締めていた。

 前も話した通り、先生は男バレの顧問でめちゃめちゃバレーが上手い。だからたまにアドバイスをしてくれる。
 
 私は先生のお誘いで男バレの練習にもたまに参加している。これも男バレが無い日に、
 
 「先生、今日来ますか?」

と、食い気味に声をかけたおかげだ。
先生はたまに女バレに来てくれていたが、コーチとかに気を使って、段々来てくれなくなっていたからだ。
 
 そんなこんなで、私は他のファンより接点が多い。というか、多くしてる。こうでもしないと先生に見てもらえないから…。