12月20日
「ぎゃー、先生かっこいいよぉー。」
友達に向かって私は思わずそう口にした。
何度も。
「ちゃんと見て、ほらっ。かっこいい〜。」
「見てるって。かっこいいね。」
友達には申し訳ないが、うざい私を許してほしい。
だって先生かっこよすぎるんだもん…。
それに友達は先生をかっこいい顔してるとは言うが、ファンになる気は全くないらしく見せつけるにはもってこいなのだ。
私は今日も先生を目で追っていた。目に入れても痛くないとは昔の人は上手いことを言ったもんだなぁ。
ライバルの子も先生のことガン見していた。どうか先生とライバルの目があいませんように…。
正直、女子の視線はほとんど先生だったに違いない。だって、普段ウィンブレとかジャージしか着ない先生がスーツ着てるんだもん。それも超かっこよく。
私の先生じゃないけど、すごく心配だった。
(奥さんはこんなにかっこいい人をよく人前に出せるなぁ…。私だったら心配で気が狂っちゃいそうだよ…。)
気付いたらまた余計な心配をしていた。
最近無駄に先生のことを考えすぎている。自制しなきゃ。
チラッ。
先生は何度見てもかっこいい。
スラリと長い脚。広すぎない肩幅。サラサラの髪の毛。整った顔立ち…。
スーツモデルでもやっているのではないか、と誰もが思ってしまう程、スーツが似合っていた。
いつもウィンブレとか着てるから、なおさらかっこよく見えるんだろうけど。いや、毎日スーツなんか着られたら、眩しすぎて生きていけない!
今日は中にベスト着ていた。
今まで何度かスーツ姿は見かけたが、今までで1番かっこよかった。いつもかっこいいけど。