「外回りか会社内勤務か、出勤してるか欠勤か、このボードに情報を集めてる。」
「はい」
先輩は自分の札を返すとすたすたと歩いて先に行ってしまう。
私は急いで自分の札を探した。
私の名前があったのは先輩のすぐ下の欄。でも・・・先輩は軽々と届いていたのに私はかなり頑張って手を伸ばさないと届かない。そうしているときにほかの人の札を数枚落としてしまった。
え~っ。これどっちになってたの!?誰の札なの!?

一瞬にして頭の中がパニックに陥る。
まずい・・・本当にまずい・・・

するとそこへ先輩が戻ってきた。

「ばか」
しゃがんで札を拾う私の頭上に落ちてきたのは先輩のあきれた声。
バカって・・・

「すみません」
私はとっさに謝った。