***
なんとか晩ごはんを終えて、お風呂を済ませてようやく寝る時間。
壁にかかる時計は夜の11時。
今日1日いろいろありすぎて疲れたせいか、うとうと眠くなってくる。
いま座っているソファが柔らかくて、このまま身体を倒して寝てしまいたいくらい。
「もう眠い?」
「ん……、」
隣に座る芭瑠くんがわたしの肩を優しく抱き寄せてきたので、そのまま身体をぜんぶあずける。
「じゃあ、そろそろ寝よっか」
ふわっと芭瑠くんの腕によって抱き上げられる。
そして、奥の寝室に連れて行かれてベッドの上に下ろされた。
「ここ、芭瑠くんのベッドじゃないの……?」
眠くて目を擦りながら聞いてみると。
「そうだよ。僕のベッドだよ」
「じゃあわたしここに寝ちゃいけないんじゃ……」
わたしがここで寝ちゃったら芭瑠くんの寝る場所がなくなっちゃう。