まるで会えなかった、そばにいなかった時間を埋めるように、わたしに触れて甘い言葉をかけてくる。
「芙結は僕に会えなくてさびしくなかったの?」
「っ、それは……」
「それは?」
「……さびしかった、よ。
ずっと、芭瑠くんのこと待ってた……もん」
これは嘘じゃないから。
心のどこかでいつも芭瑠くんが約束を覚えてくれてたら…なんて思って。
「たくさん待たせちゃったから、これからは存分に芙結を可愛がってあげないとね」
芭瑠くんがフッと笑ったと同時、何かがシュルッとほどかれた音がした。
「えっ……あっ、」
首の後ろで結ばれていたワンピースのリボンがほどかれて、焦って声をあげる。
そのまま後ろにあるファスナーがジーッと下される音がする。
「は、芭瑠くん……っ、何して……」
ストップをかけようとするけど、芭瑠くんの手は止まってくれない。