「うん、そう。今日で18歳になった。
だから芙結を迎えに来たんだけどなあ」


今日でわたしも芭瑠くんも18歳になったんだ。
誕生日が同じなんて運命的かもとか思っちゃう単純さ。


「ずっとこの日が来ることだけを待ってたんだよ」


芭瑠くんの両手がわたしの脇の下に入ってきて、そのまま身体を軽々と持ち上げられた。


「ほんと……ますます可愛くなったね」


そして芭瑠くんの膝の上に座らせられて、少し下に目線を落とせば芭瑠くんの顔がよく見える。


スッとわたしの頬に芭瑠くんの大きな手が触れる。


余裕な芭瑠くんと、余裕がないわたし。


「こんな近くで芙結を感じられるなんて、いま僕死んでもいいくらいかも」

「そ、そんな大げさだよ……っ」


「大げさじゃないよ。
それくらい、僕にとって芙結は手放せない存在なの」