結局、わたしが生活する場所は芭瑠くんの部屋になってしまい。
早くもわたしの荷物が部屋の中に運ばれた。
い、いつの間にこれをわたしの家から運び出したのって思うくらい仕事の速さに驚く。
「あー、そういえば着替えないとね。このままだと苦しいでしょ?」
「あっ、うん」
ちょうど芭瑠くんの家に来てから着させてもらったワンピースはまだ着たまま。
結局どうして着替えさせられて、髪もメイクもセットしてもらったんだろ?
「本当は今日予定だと芙結のバースデーパーティーを近くのホテルでやるつもりだったんだけどね」
「バ、バースデーパーティー!?」
あまり聴き慣れない単語に思わず動揺する。
「そう。せっかくだからホテルの会場貸し切ってやるつもりだったんだけど、予定通りいかなかったから中止かな」
「そ、そんな簡単に中止って決めて大丈夫なの?」