すぐに話始めるかと思えば
少しの間、沈黙が続いた。


そして、柏葉さんがゆっくり口を開いた。


「……薄っすらお気づきかと思いますが、芭瑠さまは今お父さまの会社を継ぐために多くのことを学ばれています」

「はい……」



「それは幼い頃から変わっていません。
それでもまだ、芭瑠さまには学ばなくてはいけないことがたくさんあります。

それと同時に、責任やプレッシャーを感じることも多くありますし、まだ高校生の芭瑠さまにはかなりの負担になっているかもしれません」


そのあと柏葉さんは話し続けた。


芭瑠くんは将来会社のトップに立つ人間にならなくてはいけないこと。


今の段階でそれを求めるのは酷かもしれないけれど、芭瑠くんの将来はもう決まったもので。


常に成長し続けなければいけないし、求められたらそれ以上の力でやり抜くように……と、常にお父さんに言われていること。