入試も終わって、進路も決まった。

この街を離れようとも思ったけど、結局地元の大学に進むことにした。

そんなこと、先生は知らないだろうな。

帰りながら廊下を歩いていた時。

「あー、水野、手伝って欲しいんだが…」

出た、ハゲ森。

うちのクラスの担任大森先生。通称ハゲ森。

いつも仕事を押し付けてくる面倒な人。

帰りがけに捕まって災難だ。