そんなの許される行為じゃないのに。


私はぜったい笑ってはいけない。

みんなと同じことをしてはいけない。


こんなことで償えるなんて思ってない。



そう思ってるのになんで頭から離れないんだろう。

矛盾した自分。


頭から消したいのに……消したいと思うほど消えない……。


揉み消してしまいたいーー。





私はベットから起き上がり、部屋の奥へと歩いた。

ふたりの前に腰を下ろして、見つめた。



「私はどうしたらいい……っ?」

もちろん、返事はない。


静けさの中に溶け込まれていくだけ。


あの頃に戻りたいーー。

みんなで笑い合えたあの頃に戻りたいーー。



叶わない願いをしてしまう自分に何度辟易しただろうか。



死のうと思った、その時に蘇った先生の声。

自分の気持ちがわからない。


これからだって苦しい闘病生活が待っているのに、わかっているのにできなかった。





先生と話せなかったら……と考えたら胸が痛いほど締めつけられた。