「そうだな、俺でもいい」

「えっ……」



私はさっきから驚きが隠せず、素っ頓狂な声ばかりだしている。


「誰にも言わなかったらストレス溜まるだろ、それにいつか自分を殺すぞ」





先生は切なそうに空を見上げる。

あの時みたいにーー。



まるで誰かを想うみたいに。

切なげに見上げている。



私は言葉が見つからなかった。

寂しそうで切なげな横顔に釘付けになってしまった。



「…………」

「前同じ人をみたことあるから、花園にはそうなってほしくない」

「………………」

「"先生"が"生徒"を助けるのは当たり前だろう」



先生が振り返った。

私と先生の視線が合った。


さっきの悲しい目とは違って、訴えかけるような目だった。




「でも……っ」

「うん」

「言っても変わらない……から……」

「たしかにな、言っても変わらないな」