歌は私のすべて、毎日歌って聞かせて褒められて。

聞いてくれた人が笑ってくれたら私もしあわせだった。




大きなステージの上に立って、歌声を届け続けた。

ステージから見える景色が好きで、活気と笑顔で満ち溢れていた。


ずっと当たり前の日々が続くのだとあの頃の私は信じて疑わなかったんだ。




しあわせなんて長くは続かない。

積み上げた努力も簡単に壊れて。

修復不可能になってしまう。


私が変わってしまったのは、"あの日"から。


"あの日"は大きなコンサートがあった。


私がメインだったのだ。そんなこと初めてでうれしくてうれしくて。


大きなコンサートに出ることができる喜びは今でも覚えている。


たくさんの練習を重ねて、上手くいったら笑い合って、泣きそうな時は支えられて。


喜びを噛みしめて、踊る心を静めて。


親友、友達、家族は私のがんばる源。


私の居場所だったんだ。