最悪だったなあと思い出していると、ドアが突然開いた。



ばれたらまた場所を変えないといけないから面倒くさい。



隠れようにも隠れる場所がない。



諦めてお菓子を口に放り込んだ時、不意に声を掛けられた。



「あれ、斉藤さんだ」



最悪だ。



よりによって同じクラスのやつ。



しかもこいつ、リサと仲いいし調子もいい。



絶対ばらされる。



もういいやと広げていたものを全部片付けて歩き出した。



どうせばらされるならさっさと他の場所を探そう。



なんでいつもこう、わたしのやることなすこと全て上手くいかないんだろう。



「え、斉藤さん出て行くの?

俺初めて来たから全然ここの勝手わかんないんだけど。

いつも来てたんじゃないの?」