体を起こしてみたけれど、正直これだけでもかなりきつい。
ドラッグストアで湿布を買わないと。
上履きをつっかけて立ち上がろうとした時、バランスを崩してしまった。
「あっ」
顔面から落ちるの確定だ。
鈍すぎだ、わたし。
しっかり休んでから帰るべきだったかも。
「危ねー、やっぱり駄目じゃん」
わたしの頭のずっと上の方から声が降ってきた。
とっさに腕を掴んでいたらしい。
「しっかり休まないと。
痛いなら俺が湿布買ってくるけど」
「……お願い」
「強がんなくていいのに」
財布を持って出て行くと、自分のダサさにため息が零れた。
うざいからこそ、迷惑はあまり掛けたくない。
まだ最終下校まで時間もあるし戻ってくるまで横になっていよう。
なのにどうしてか心臓のあたりが痛くて心がざわざわする感じがする。